米国ではワクチン接種が進むにつれ、飲食店やレジャーなど賑わいを取り戻しつつあります。私の所属する会社の米国本社でもオフィスでの業務を再開するとの話もあり、新しい生活様式を取りつつもアフターコロナへと生活がシフトしているようです。
クルーズ船の再開を報告した記事が、米国大手ニュースメディア「USA Today」のTop記事として表示されていました。今日はこの記事をもとに米国の現状と英語の表現を学んでいきましょう。
もくじ
- 1 American Empress restarts cruises on the Columbia and Snake rivers for fully vaccinated travelers
- 2 Pick up!
- 3 for the first time in nearly 20 months : 20ヶ月ぶりに
- 4 vaccinate:ワクチンを接種する
- 5 be subject to : (ルールや規定)に従う
- 6 a fleetwide : 艦隊全体で
- 7 even with the mandate for : 〜を義務づけられていても
- 8 ports of call : 寄港地
- 9 by adhering to : を遵守することで
- 10 capacity-constrained : 人数制限
- 11 おわりに
American Empress restarts cruises on the Columbia and Snake rivers for fully vaccinated travelers
20ヶ月ぶりに運行が再開されたクルーズ船ですが、記事によればすでに予約でいっぱいだそうです。船員はもちろん、搭乗者も必ずワクチンを規定の量・回数接種が終わってからしか搭乗することができませんが、それでも多くの方が待ち浴びていたレジャーの再開に沸き立っているようです。
一方で米国経済は雇用統計が2期連続で予想を下回っており、本日発表された小売売上高も下回っていました・・・経済再開が想定よりも手間取っているといった状況です。今週に入り米国10年債の金利も大きく下げており、インフレ期待が下がっている状態・・・株価の動きも低迷しており皆が様子見といった風も伺えます。
Pick up!
- for the first time in nearly 20 months : 20ヶ月ぶりに
- vaccinate: ワクチンを接種する
- be subject to : (ルールや規定)に従う
- a fleetwide : 艦隊全体で
- even with the mandate for : 〜を義務づけられていても
- ports of call : 寄港地(立ち寄り先)
for the first time in nearly 20 months : 20ヶ月ぶりに
20ヶ月を経てようやく再開した船旅、この20ヶ月間一度も動いていなかったことを印象づける表現になっています。
vaccinate:ワクチンを接種する
ワクチンの動詞系。本記事ではfully vaccinated mandate(完全なワクチン接種の義務化)という表現で登場します。ここでのfullyとは、各ワクチンによる接種量・回数のことを意味します。「どこそこのワクチンは2回打たないといけない」などありますが、これが完了している状態でなければ、今回のクルーズ船に乗船できません。
be subject to : (ルールや規定)に従う
「〜の対象になる」「〜に左右される」などいくつかの表現で使えるbe subject toですが、ここではキャンセルポリシーに従う、という意味で用いられています。「be subject to..."上司の指示に従う"でも使えるのか」などという勘違いも起きてしまうので、正しいニュアンスを理解するために前後の言葉とセットで覚えるようにしましょう。
a fleetwide : 艦隊全体で
なんたらwideで思い出す言葉といえば「world-wide」よく日本のビジネスシーンでも利用されますが、今回はfleet(船隊)にwide(またがって)という表現。fleetという言葉自体が使い慣れないのでパッと見ても意味を即座に理解しづらいですが、ハイフリ(High-school Fleet)という人気アニメもありましたので艦隊好きな人はこの機会にハイフリ見ましょう。
even with the mandate for : 〜を義務づけられていても
even, even if, even thoughなど逆説的な表現を用いるときに使う表現としてevenが用いられますが、非常に強い言い回しなので文章中の重要な部分を指している場合があります。今回は「ワクチン接種が義務付けられていたとしても、運行再開は難しくない」という形で使用されています。
ports of call : 寄港地
長い船旅の中でいくつか寄港する場所が点在しており、その寄港地という意味で使用されていますが、その他にも「立ち寄り先」という表現でも使用されるケースがあります。このポートオブコールという響きが日本人的にオシャレに感じるのか、日本の至るところでポートオブコールというおしゃれなお店(喫茶店や雑貨店など)があります。気軽に寄っていってね、というオーナーの思いからつけられた店名だと思います。
by adhering to : を遵守することで
「遵守する」という表現をメールや口頭で行うことはあまりありませんが、ニュース記事などではこの「adhere」はよく見かける表現です。ピッタリくっついてる、というイメージがあります。
capacity-constrained : 人数制限
「制限」と聞くとLimitationを思い浮かべますが、constrainedは「制約」という意味合いになります。capacity limitであれば「搭乗できる限界」ということになりますが、今回はCDC(米国疾病予防管理センター)からの出ている命令による制約による人数制限という意味でconstrainedが使用されています。
おわりに
わかりやすい表現も多く話もまとまっており比較的読みやすい記事を選びました。アフターコロナで活気づいた米国の雰囲気が記事から読み取ることができます。このように集団免疫が確立できればこれまで溜まっていた鬱憤を晴らそうとレジャー業界は大きく活気づくことが予想されます。それは日本でも同じで、いま耐えしのぐ事ができれば必ず明るい季節がやってくるはずなのです。下手な政策を打たなければ。あるいは正しい政策を打てば・・・の話ですが。