(特集)RSUの手引き 外資系企業戦士の資産形成

【外資系社員】RSU(譲渡制限付き株式ユニット)で資産を形成する

米国企業への転職を考える人にとって、RSUは非常に大きなベネフィットです。筆者は米国に本社がある上場企業の日本法人に属しており、ここで筆者の経験をもとにRSUについての具体的なスキームをご紹介したいと思います。

併せて以下の記事もご覧ください。

RSUとは?

日本企業でもIT企業に勤めている方であれば一度は聞いたことがあるRSU。Restricted Stock Unitsの略語で、日本語では「譲渡制限付き株式ユニット」と呼ばれます。米国大企業の多くでは優秀な人材を採用しできるだけ長く従事してもらうための方法として、自社株を一定のルールで従業者に譲渡しています。RSUは「譲渡制限付き」とあるように、個人の証券口座に株が与えられても、一定期間が過ぎない限り他人へ譲渡、つまり売却することができないという特徴があります。従業者は会社の株価を意識するようになり、より業績への熱意が高まることが期待されます。

RSUがもらえるルールとして大きく3つあります。
①入社時のボーナスとしてRSUをもらう
②会社への貢献度に対するボーナスとしてRSUをもらう
③(非上場の場合)給与の一部として現金の代わりにRSUをもらう

筆者は①②のパターンでRSUを頂いたことがあります。ざっくりな金額でいうと日本円で500〜1000万円ほど・・・非常に大きいです。

株数の決め方から受領方法まで

株数を決めるのは会社側になり、従業者はそのオファーを受け入れるかどうか、という判断になります。正確にいえば株数を決めるというよりも、まずはRSUで渡す金額を決めてその金額に相当するRSUを譲渡する手続きを会社がします。日本円でお給料をもらっている場合は、日本円ベースで金額が決定されます。そこから為替(円→ドル)と1株あたりの価格をリアルタイムで考慮し、従業者に譲渡される株数が決定します。

①入社時のボーナスとしてRSUをもらう・・・筆者の経験をもとに例を上げると、採用面談が終わり内定をもらうときにオファーレターを受け取りますが、そのオファーレターに年俸(サラリーとボーナス)とRSUの金額が提示されます。下記はイメージです。

  • 年俸:1000万円、月収は70万円、年間のゴールを達成した場合のボーナスは160万円
  • RSU:600万円、4年間に渡って制限解除(Vest)

ここでポイントなのは、日本企業にもある「ボーナス」はオファーレターにちゃんと書いていて、このボーナスとは別にRSUがもらえるというなんとも美味しい話なのです。ある人は「退職金のようなもんですよ」と言っていましたが、それにしては金額が大きいと思います。

②会社への貢献度に対するボーナスとしてRSUをもらう・・・も上記とほぼ同じで、年間ゴールを大きく超過(Over Archive)した場合に、特別ボーナスとして現金ではなくRSUをもらえる場合があります。

  • RSU:400万円、4年間に渡って制限解除(Vest)

この「4年間に渡って制限解除(Vest)」というのが曲者で、「もらって即バイバイ」といかないのがRSUの仕組みになります。入社時のRSUが600万円ですが、株数が確定するのは入社後の指定された基準日の株価になります。計算をかんたんにするために1ドル100円、会社の株価が100ドルとしましょう。このとき制限付きながらも譲渡されるのが100ドル(1万円)の株を600株もらえる、という計算です。この600株は入社後に口座開設する米国の証券会社の証券口座にて譲渡されることになりますが、このタイミングは最初の譲渡制限解除(Vest)のタイミングです。

譲渡制限解除(Vest)の計画は会社ごとに違いますが、筆者の場合、RSUの1/4が12ヶ月後にVestされ、残りの3/4はもう少し細かく12/16にして3ヶ月毎に1/16ずつVestしていくことになります。つまり2022年1月に入社すると1年後に600株が一旦はすべて個人の証券口座に入るものの、Vestされているのはその1/4の150株、その後は37株か38株を交互にVestされることになります。

2021年 1月・・・入社(RSU : 600万円でオファー)
2022年 x月・・・基準日(600株に決定)
2022年 1月・・・証券口座に600株が制限付きで入る、150株がVestされる
2022年 4月・・・37株がVestされる
2022月 7月・・・38株がVestされる
2022年10月・・・37株がVestされる
2023月 1月・・・38株がVestされる(12ヶ月かけて150株Vestされる)
(以降2025年1月まで37株か38株を交互にVestされる)

途中で退職した場合はVestされていない株は会社に没収される契約になっていることが一般的です。そのせいでRSUを重視する人としない人の温度差が非常にあります。さらに基準日で600万円相当の株を貰えることが決まっても、それ以降に株価が上下するのですべての株の制限が解除されたときにいくらになっているのか、楽しみでもありがっかりする結果にもなりうることになります。

特にこの記事を書いている2021年7月現在は、新型コロナにより量的金融緩和政策の影響で株高が進行しています。成長の見込みが高い企業の株価はすでに割高になっている状況で、決算を一度ミスしてしまったり、あるいは量的緩和の解除(テーパリング)がはじまると、先行して株高になっていた企業の株価は下落すると予想されます。RSUを資産形成の方法のひとつとして考えるのであれば転職するタイミングにも注意が必要です。

しかしタイミングが良ければRSUが資産形成の大きな柱になることもあります。筆者の場合入社のタイミングがよく、途中売却はしながらも最終的にはオファーレターを超える収入を得ることができました。が、これに対して所得税がかかりますので地獄です。詳しくは確定申告の回でご紹介したいと思います。

ともあれまずは若いうちに外資系企業に飛び込むことが一番です。英語が心配であればある程度でも従業者の多い企業に入れば、緩やかに英語を身に着けながら次のStepを考える事もできるようになります。若き人のチャレンジを応援しています。

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